第1号店の代官山店がオープンしたのは1980年ですから、Y.S.PARKは今年でちょうど30年になります。「ビコロジー」を提唱し始めたのは、プロダクツの開発がスタートした1987年頃のこと。シャンプーやスタイリング剤を作るときに、環境や人に良くないものを作るのはおかしいのではないか、と思ったのがきっかけでした。今でこそエコやオーガニックをうたっているサロンも多くありますが、当時はプロダクツもケミカルが主流で、環境に配慮しているサロンやプロダクツがほとんどなかった時代ですから、ずいぶん先駆的な試みだったと思います。 「使う人が作る人」という考えのもと、「速く、簡単、省資源」をキーワードに開発されたオリジナルプロダクツは、ケア剤やスタイリング剤などのいわゆる化粧品に始まって、ブラシやコームなどの美容道具、ファニチャーにまで広がり、現在ではかなりのアイテム数になっています。ファニチャーにいたっては、以前はスタッフが手作りしていたんですよ。手にケガをしたりしながら改良に改良を重ね、ずいぶん苦労したものです。
Y.S.PARKではオープン以来、「人を綺麗に、人と地球にやさしく」をモットーに、自分たちでできる小さなことから具体的に地球環境を配慮した政策を行ってきました。そんなY.S.PARKの思いを外に向けて発信していくのがプレスとしての僕の役割です。 また、社内において、オープン当初からのフィロソフィーを若手のスタッフへ伝承していくことも、プレス兼、中堅スタッフとしての僕の大切な仕事だと思っています。オーナーの長年の経験や思いを土台にして、スタッフのさまざまな声を取り入れて作った大きな枠を、会社全体のミーティングや職階別の勉強会、または日々のサロンワークのときなど機会あるごとに、少しずつ上から下へと伝えていくこと、技術とともにY.S.PARKそのものを伝承していくことが大事ですね。 もっとも、現在、約80名のスタッフがいますが、もともとエコとか環境に興味のあるスタッフが多いように思います。昔から「ビコロジー」を提唱している会社なので、企業理念をある程度、理解して入ってくるスタッフが多いのでしょう。だから思いは伝えやすいです。こうしたことはマニュアルだけで伝えられるものじゃない。空気と同じで少しずつ自然に伝搬していくものだと思います。サロンワークの中でも、みんなでいろいろ実践していますよ。たとえば、カラーリングだったら薬剤を無駄にせず、最低限の量で最大の効果が出せるように工夫したりしています。 アーユルヴェーダのメニューに関しても、古代インドの伝統医学「シロダーラ」を現地で学んだオーナーがスタッフ一人ひとりに伝えていったもののひとつです。5年ぐらい前にメニューに取り入れましたが、今ではスタッフ全員がマスターしています。 メニューはナチュラルセサミオイルを使用した「シロアヴィヤンガ」と「シロダーラ」の2種類。これらは現地の技術を日本の美容室向けに改良したもので、蓄積した毒素や老廃物を取り除いて健康でツヤのある髪の育成を促し、体内の各組織の細胞を強化して体の内側から健康を維持するメニューです。これも「ビコロジー」の一環ですね。